今回の行き先を “ 筑前大島 ” へ決めたのは、私達のもう一つの趣味『お山歩』が出来るから
なのです。emilyの操船練習とメンテナンス作業でこの半年間は大好きな『お山歩』へ
行ってません。行けなくて一番ストレスが溜まってるのがルイだろうと思い、大好きな
トレッキングも兼ねたクルージングにすることにしました。
1日早朝、キャンピングトレーラーを光触媒メンテに久留米の “ kireiファクトリー” へ
持って行きemilyに向かいます。私はルンルン、妻はドキドキ、ルイはハラハラな心境です。
11:20 初めてのクルージングへ出航です。風は北よりでクローズでタックを繰り返し
博多湾を出ます。13:10 志賀島沖のシタエ曽根をかわし、針路を相島沖へ。
湾を出るとemilyでのセーリングでは今までに経験したことのないうねりと風です。
妻が心配して「大丈夫?止めようか?」と私に問い掛けます。『大丈夫!大丈夫!
カタマランに乗ってた頃は横を走ってる同じカタマランのマストが見えないうねりと
強風の中をセーリングしよったんばい。心配いらんちゃ!その上、今日は安全第一で
セールをリーフしちょうき』と妻を安心させます。ルイは未だヒールすると怖がるので
出航からキャビンの中です。キャビンの中から「クゥ~ン、クゥ~ン」と鳴き声が度々
聞こえてきます。私と妻で何度もスプレー防止カバーを捲ってキャビンに居るルイを
なだめます。
妻と私で交互に操船してましたが、湾外ではアビームから少しクォータリーの帆走となり
この風とうねりで妻では真っ直ぐに走らせるのは容易ではないようです。
オートパイロットにもしましたが、オートパイロットでは動作が遅れ使い物になりません。
私がティラーを握ります。心配なのは妻の船酔いです。うねりで艇は横に揺れ酔わない方が
おかしな状況です。でも心配は無用でした。キャビンへビデオを取りに行ったのですが
問題ないようです。ビデオはどのバックに入ってるのか分からず暫く艇内を探してました。
取り敢えずカメラは直ぐに見つかったらしく、カメラで撮影します。
パンと缶コーヒーで軽めの昼食を取ります。妻も口に出来、船酔いは心配無用です。
14:00 相島沖を通過。キャビンの中のルイをコクピットへ上がらせ、快晴の玄界灘を
筑前大島へ向けて順調にセーリングします。
15:10 着岸準備で妻に操船を代わってもらいフェンダーを装着、機走にしてセールダウン
します。ルイの乗降りが容易に出来るようにと、浮桟橋が設置してる海の駅 ” うみんぐ大島”
へ係留することにしました。電話で着岸の連絡をします。
フェンダーの取付位置を確認するため、一旦浮桟橋へ向かい桟橋の高さを確認して
フェンダーを高い位置に設置し直して、いよいよ着岸です。
小戸ヨットハーバー以外の着岸は初めてなので、風の向きを確認し、妻と舫いの
打ち合わせをして着岸します。妻が降りてスターン側から舫いロープをリングに固定し
バウ側の舫いロープを持って私が降りて舫います。無事に着岸出来、ホッとしました。
スプリングを取り、舫いを終えビールで初めてのクルージングの到着を祝いました。
『無事の到着にカンパ~イ!あの揺れでよう酔わんかったね?』「少し気分は悪いよ。
大したことはないけど、酔わんかったのは酔い止めのシーシックバンドのお蔭かも?」
これから2泊3日ヨットで過ごさなければならないので、妻は大事を取ってノンアルコール
ビールにしました。
受付(30フィート超 24時間4000円)を終え、emilyのキャビンでのんびりします。
清潔で綺麗なシャワールームとトイレの設備が有り、2泊を快適に過ごせそうです。
明日は久しぶりのお山歩、トレッキングが楽しみです。シャワーでサッパリして
冷凍食品の高菜ピラフとチーズインハンバーグ、ビールでクルージングの初めての
夜は更けて行きました。
2日のトレッキングの模様は、陸ドルのお散歩 " ヨットで行く筑前大島-御嶽山お山歩 " を
ご覧下さいませ。
小戸のヨットハーバーとは違って2昼夜、風(南風)が強く艇は結構揺れてる状態でした。
ここの浮桟橋は東から西一直線状に設置されてるので、艇の北側が浮桟橋となり南からだと
反対側の真横から吹く形になります。妻はこの間も船酔いすることはありませんでした。
3日 風を予想して早朝より帰港しようと計画しましたが、夜半から吹き出し早朝には
治まると思われた風が、予報より遅れ夜明け前から吹き出しました。午後から更に
風速が増すとの予想で早朝より出港予定でしたが、08:30まで待って出航しました。
1日の来た時の風とうねりより凄い状況です。
ハーバーに戻って聞いた話ですが、早朝から10:00頃までは湾から出ることが出来ず
壱岐に行くことを辞められたとU艇のオーナーさんが言われてました。
セールアップ時も妻の操船では、風と波に叩かれ艇を風上に向けて置くのが困難な
状態です。数度私がコクピットに戻り艇を風上に向け直してデッキで作業しました。
ワンポイントリーフでメインセールだけを揚げ、クローズで相島内海側を目指しますが
メインセールだけだと登り角が足りず、ジブセールをリーフして展開することにしました。
ジブセールを展開すると2タックで玄海島へ向けて帆走出来そうです。
途中、トイレに行きたくなったので妻に操船を任せてキャビンへ。到底うねりで
コクピット後方で足せる状況ではありません。その間、艇はヒールが増し、バン、バンと
波に上下します。用を足しながらクローズから少しアビームよりで走らせているなぁと
思い、コクピットに戻ると案の定、落として走らせていました。
『なんで、ヒールが増して艇が上下して波に叩かれだしたのか分かる?』と聞くと
「分からん」とのこと。『ウィンデックスを見てみてん。横を指しちょうやろ。と言う事は
アビームに近い状態で走りよったことになるんばい』「・・・」この風とうねりでは
仕方ありませんが、ジブセールは風を逃がしてメインセールはトラベラーで風を逃がして
キャビンへ降りて行ったのは正解でした。もしそのままだと艇は大きくヒールしてたこと
でしょう。
09:50 相島内海側に到着。島陰に入り風は治まります。多少のうねりは残ってますが
問題ないレベルです。ここまでスプレーを浴びたのは一度だけでした。カタマランに
乗ってる時に、ダブルトラピーズで出てない限りスキッパーは嫌と云うほどスプレーを
浴びます。そこでスプレーを浴びない操船技術を身に着けました。今回一度だけの頭から
被るようなスプレーは私が他に気を取られていてうねりを見逃したのが原因です。
朝食を早めに取ったので、妻にティラーを預け昼食をパンとコーヒーで軽く済ませます。
島陰を抜ける頃、風は随分治まってきました。セールのリーフを開放します。
タックを2度入れて玄海島を目指します。12:15 志賀島沖のシタエ曽根通過し博多湾に
入ります。ここからはダウンウィンドと更に風が落ちてきて、艇速が伸びません。
ジェネカーを張りたいところですが、今回は張らずに帰港します。陽射しが強く暑いので
妻とルイはキャビンへ避難し、私はクルージングでは帆走中心と思ってますが、能古島沖で
我慢出来ず機帆走にしてハーバーを目指します。
14:10 ハーバーに無事到着です。2泊3日の初めてのクルージングを終えました。
この日はemilyに泊まるので、無事のクルージングを祝してビールで乾杯します。
妻は夕食時はビールでしたが、日中はノンアルコールビールです。未だ船酔いが心配だと
思ってるようです。船酔いされるより良いことなので無理に勧めません。
ハーバーでシャワーを浴びて、マリノアで食事をと思いましたが、海鮮丼を食べようと
スーパーへ買い出しへ出掛けます。当然、夕食時はビールで乾杯です。
楽しかったクルージング・お山歩の話題でキャビンでの会話が盛り上がります。
翌日4日は、福岡に居ながら " 博多どんたく " へ行ったことが無いので出掛けることに。
地下鉄に乗って天神をブラブラします。絶対に日焼けしたくないと云う妻が12,000円の
UVカットの帽子を買いたいと。首を縦に振るしか出来ない私でした。
天神でどんたくの雰囲気を味わい、付き合ってた頃によく食べに行ってたお好み焼き店へ
出向き、懐かしくて美味しいお好み焼きを食べてemilyへ戻ります。
ルイはハッチからの風を受けてキャビンでお留守番をしてくれてたので、ご褒美にルイの
好きなパンを買って帰りました。
ヨット内を清掃し荷物をまとめてemilyを後にします。メンテで預けてたキャンピング
トレーラー取りに久留米まわりで帰宅しました。
帰宅数日後、妻が「私、ヨットに乗る時はゲストがいい」と。うぅ~ん、シングルでの
腕を磨くしかないようです。ただ乗ってるだけだと面白くないと思うのだけど…
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